研究機関のように賢く、ベンチャー企業のように早く自由闊達にして愉快なるエンジニアたちの生き様

研究室からビジネスの世界へ飛び込んだ3人の若きエンジニアが、アルゴリズム開発やデータ解析、そして事業創造への熱い想いを語る。ベンチャー企業ならではの開発環境における魅力とは。

インタビュイープロフィール

中潟弦(なかがた・げん)

中潟様

ソネット・メディア・ネットワークス株式会社
事業開発部

早稲田大学大学院にて確率的情報処理研究室に所属し、為替等の時系列データの予測手法の考案を行う。新卒で入社したソニーでは監視カメラ用のアプリケーションの開発を行う。現在はソネット・メディア・ネットワークスにて新規アルゴリズムの研究や、そのアルゴリズムを用いた商品の設計、開発に従事。新規開発したレコメンドシステムは、売上数億円を見込むプロダクトとなっている。

上田健太郎(うえだ・けんたろう)

上田様

ソネット・メディア・ネットワークス株式会社
事業開発部

東京大学大学院学際情報学研究科出身。ソニーコンピュータサイエンス研究所にて、社内ピッチコンテストで選ばれたネットワークサービス新規事業の企画・開発を行う。ソネット・メディア・ネットワークスへのデータ量の多さとその可能性に魅力を感じ、2016年4月より出向し、次世代プロダクトの実験分析に従事している。

中原健一(なかはら・けんいち)

中原様

インターン

東京大学工学部電子情報工学科在籍。インターンではデータマイニングに携わり、入札時の新しい特徴量を発見・検証することで、入札アルゴリズムを改善している。

世界レベルの機械学習技術と、価値を生み出す手触り感

—SMNの事業開発部に至るまでの経緯をお聞かせ下さい

中潟
大学では株価の時系列データを見て、次の変動を予測する研究をしていました。社会人になったらプロダクトを作りたいと思いソニーに入社したのですが、研究を通して身につけたビッグデータ解析スキルを活かすことでもっと良い商品が作れるのではと考えました。SMNならソニーで培った世界最高水準の技術力を吸収できる上に、自分のスキルを活かせると思い、昨年に出向してきました。入社してすぐに新しい商品開発を任され、今は、Web上の行動ログからユーザーの年齢・性別を推定するといったアルゴリズムの研究と実装・システム化に従事しています。
上田
私は大学院時代に研究の傍ら携わっていたサイボウズのインキュベーション事業が非常に面白かったため、事業創造に携われる技術者になりたいと思い、ソニーに入社しました。ソニーコンピュータサイエンス研究所にて事業企画に2年間従事していましたが、スピーディーな事業をもっと勉強したいと考え、ソニーグループ内でも最もスピーディーに開発を行っているSMNへの出向を希望しました。現在は新規事業である広告商品の実験とビッグデータ解析をしています。

—中原さんは東京大学に通いつつインターンをされているということですが、普段どのような仕事をされているのですか?

中原
私は大学2年次に講義で触れたデータ解析に興味を持ち、インターンを開始しました。実は統計に関する知識がないままにインターンを始めてしまったため、会社に置かれている書籍を使い独学で勉強しています。データのログを解析して、どういった事業に活かすことができるか見つけるのが今のメインの仕事内容です。データ解析のスキルを身につけると同時に、事業家としての視点も養われる、非常に貴重な経験となっています。
上田様、中潟様、中原様

左から順に、上田 健太郎、中潟 弦、中原 健一

ソニーには無い、ベンチャーならではのスピード感

—ソニーから出向されて、仕事における変化はありましたか

上田
効果検証にかかる時間が圧倒的に短縮されました。ソニーコンピュータサイエンス研究所では、商品の検証に5~10年かかるようなプロダクト開発でした。対してSMNではネット広告の性質上、リアルタイムに大量のデータからユーザーの反応を知ることができるため、PDCAを一日単位で高速に回すことができます。これはアドテクノロジーのベンチャー企業ならではの面白さではないでしょうか。
中潟
開発スピードが格段に上がりましたね。ソニーでは新規開発のプロダクトでは、1、2年要すものもざらでした。SMNは数名の少人数でチームを組むことで、3か月~半年で企画から導入までを行います。一人ひとりがアルゴリズムの研究からシステム開発、導入まで一気に関わることができるからこそ実現できるスピード感と言えます。

技術者として、自らの手で社会にインパクトを生み出す。

—インターンを経験されて、キャリアに対する考えに変化はありましたか

中原
SMNでインターンをする前は、IT企業と聞いてもWebサービスを作る程度だろうと思っていましたが、SMNのように人工知能の開発がメインの会社もあることを知ることができたのは大きな収穫です。インターンをしていなかったら、SMNのようなITベンチャーが就職先の候補にのぼることは無かったでしょう。積極的に色々な世界を見て知識を得、興味の幅を広げることで、将来の選択肢も結果的に増えました。

—お二人は今後はどのようなこと成し遂げたいとお考えですか

中潟
週に何十億という申し分の無い量のデータを得られる分、まだ活かしきれていない部分も多いため、それらを使ってどのようなビジネスをできるか考えてプロダクトに落とし込んでいきたいと思います。例えば、あるサイトに訪れた人がどれほど広告をクリックするポテンシャルを持つのか判断する材料は無限にありますが、計算機やアルゴリズムの問題で実現できていないことがたくさんあります。アルゴリズム開発とシステム開発を密接に連携させながら、この部分をもっと追究して成果を上げたいです。
上田
ソニーやソネットとの連携が強く、高い技術力や豊富なデータを自由に利用できることは、SMNにしかない魅力と言えるでしょう。今後は、そうしたSMNの強みとお客さんのニーズを掛け合わせて事業を立ち上げ、企画から開発まで一気通貫で自分の手でやり遂げてみたいと考えています。
中潟
SMNにいるエンジニアは、皆優秀な技術者であると同時に、ビジネスに対して鋭い嗅覚を持つ事業家でもあります。普段の仕事では目の前の事業の収益改善で手一杯になりがちですが、事業開発部としては長期的視野を持って後々大きな収益源となるようなものを作っていきたいですね。